施工管理

「ウレタンは燃えやすい?」工事現場の火災対策を考える

2018年8月17日

工事現場の火災原因について

工事現場では火災が起きる事が意外と多いです。

ボヤ程度で済む物もあれば大きな事故につながる火災も発生してしまうこともあります。

「完成していないのに燃えるものがあるの?」

「キッチンやガスもないのに出火するところはあるの?」

と思われるかもしれません。

しかし、実は工事現場では、火気を使う事が多々ありますし、燃えやすい資材等も沢山あります。

工事現場の主な火災原因は、

  • 溶接溶断作業などの火気使用作業
  • タバコの不始末
  • 放火の疑い
  • 工具や動力等の電気関連
  • 有機溶剤などの危険物

となっています。

まず、これらのように工事現場では火災の原因となるものが多くある事をお分かりいただけたでしょうか。

完成前の工事現場に燃えやすいものはあるのか

実は、工事現場には、燃えやすいものが沢山あります。

  • 木材
  • 発泡スチロール
  • 塗料
  • ダンボール
  • ウレタン

などが挙げられると思います。

工事中なので、これらのものが大量に一つの場所に集積されていたりするので、そこに火がついてしまうと大きな火災につながってしまいます。

そして、工事現場で最も燃えやすいものといえばウレタンや発泡スチロールなどが挙げられます。

最近起きた多摩の工事現場の火災も断熱材として使用されていた、ウレタンに引火したのではないかと言われています。

工事現場ではウレタンが燃えやすいということは常識として知られていることだと思います。

ウレタンの近くでは火気厳禁ということも現場では常識のことではないでしょうか。

ウレタンへの引火による火災は過去にも起きおり、いずれも大きな火災につながっています。

http://www.urethane-jp.org/qa/kasai_koushitsu/example/q_01.html

『ウレタンとは?』

現場では断熱材としてよく使われる。
発泡スチロールのような材質のものもある。

ウレタンが燃えてしまった時の消火方法

現場で燃えやすいものの代表であるウレタンが燃えてしまった場合どうすれば良いのでしょうか。

消火には水が最も効果的なので、軟質ウレタンフォームの火災には直ちに多量の水をかけて下さい。
もちろん初期消火の時点では粉末消火器などを使用することも効果的です。ただし、この場合、内部に火種が残っていることもありますので、更に多量の水をかけておいて下さい。
また、軟質ウレタンフォームを大量に扱っている場合、火がついた際には直ちに消防署へ連絡して下さい。

参照:https://www.bridgestone-dcp.co.jp/qa06.html

消火器、水及び防炎シート等を用いて一気に鎮圧する事が大切です。この場合、発生する煙によって火点を見失わないように注意する必要があります。火が消えた後でも内部に火種が残っていることがありますので、直ちにフォームの溶融炭化状の部分を除去することが必要です。
また、場合によっては短時間に急激な燃焼の起こることがまれにありますので、安全確保には十分注意して下さい。

参照:http://www.urethane-jp.org/qa/koushitsu/k-4.htm

消火器だけではなく、水も有効のようです。また、火種が残っている事があるかもしれないので、鎮火後もしっかり確認する事が必要なようです。

工事現場の防火管理について

工事現場ではその一定の規模以上になると、防火管理者を選定し、消防計画を提出しなければなりません。

消防計画が必要な建物の規模

外壁及び床又は屋根を有する部分が次のア、イ、ウに定める規模以上である建築物であって、電気工事等の工事中のもののうち収容人員が50人以上のもの。

ア 地階を除く階数が11以上で、かつ、延べ面積が10,000m2以上

イ 延べ面積が50,000m2以上

ウ 地階の床面積の合計が5,000m2以上

工事中の防火管理業務

溶接、溶断時
→周囲を不燃性のシート等で遮へい、可燃物の除去及び消火器等の消火準備

溶接、溶断作業をする場合は、まず周囲に燃えやすいものがないかを確認します。

もしあった場合はまずは撤去するのが基本です。

養生するのにも限界があり、隙間などがどうしてもできてしまう事から、養生していても火災が起きてしまう事があります。

燃えやすいものは原則として撤去する事が大事です。

喫煙管理
→喫煙時の注意事項を厳守させる

建設現場では1日に多くの人が集まり、喫煙される方もたくさんいます。

現場では、タバコも火災の大きな原因の一つになるので、喫煙場所やルールを明確に決めて、しっかり管理するようにします。

  • 灰皿は水受けが付いたものを用意し、毎回水で消火するようにする。
  • 消火器を常備する。

などの対策やルール決めが必要です。

まとめ

火を使う作業は限られているため、当日の火気作業をしっかり把握、管理し、火気作業を行う場合は徹底的に対策する事が大切です。

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