ゼネコンマンの現場辞典

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次世代足場のメリット・デメリットとは?

最近『次世代足場』が建設業界にとても浸透してきています。

次世代足場はなぜここまで浸透してきたのか、『次世代足場のメリットとデメリット』についてまとめます。

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次世代足場のメリット

足場内の空間が広く作業性が向上

次世代足場 メリット・デメリット 次世代足場の特徴の一つに『階高』が高いということがあります。 従来の足場であると階高は『1700㎜』となっていましたが、『次世代足場』では 『1800㎜~1900㎜(メーカによって異なる)』となっており、足場内の空間が大きくなっています。

私は身長が170cmちょっとありますが、安全靴とヘルメットをかぶると、それだけで10cmくらいは、身長が高くなってしまいますので、 従来の足場の階高である『1700㎜』では、少しかがまないと頭がぶつかってしまうような状況でした。

私の場合は、材料や工具などを運ぶことが少ない方なので、まだ大丈夫でしたが普段足場を使用する職人さんたちは、道具や材料をもって作業するので、 その状態でかがみながら進むのはとてもしんどいはずです。

この『階高』の問題を次世代足場では改善していて、『1800㎜~1900㎜』の階高を確保することで、足場内の空間はとても作業しやすくなっています。

日本人の平均身長は上昇傾向なので、『次世代足場』はまさに次世代の現場で働く人たちにぴったりの足場であるといえます。

その他にも、枠組み足場の建枠と違い、支柱材と手すり材で構成されるため、建枠のように部材が足場空間内に飛び出ているということがありません。 これも次世代足場の広い足場内空間を作り上げている特徴の一つです。

手すり先行工法による安全性の向上

次世代足場 メリット・デメリット

https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei26/dl/09.pdf

手すり先行工法とは、最上段の足場の床を取り付ける前に、手すりを先行して取付け足場の組立時において常に手すりがある状態で作業を行えるため、『墜落を防止できる工法』です。また解体時にも、手すりを残しながら解体していくので、解体時もとても安全な工法になります。

従来の足場では、最上段の床には手すりが無い状態で上がって、作業をしており、 足場組立はとても危険な作業でした。

厚生労働省は、手すり先行工法の高い安全性から、手すり先行工法を推奨、浸透すべく 『ガイドライン』を策定しています。

『次世代足場』ではこの『手すり先行工法』に準拠しており、とても安全に組み立てることができる足場といえます。

床のすきまを無くして物の落下を防ぐ

平成21年 6 月に、足場からの墜落・転落災害の防止について、労働安全衛生規則が改正された。

また、一定期間を経た今年(平成27年)7月、先の改正措置の効果を評価検討し、その検討結果を踏まえた改正規則が施行された。中でも大きなポイントとなったのは、「床板と建地の隙間」に関する点である。次世代足場は、開発当初より当改正を見据えて作 成されているため、改正を受けて別途安全部材を取り付ける必要がほとんど無い。

『平成27年7月床板と建地の隙間に関する安衛則第563条の改正内容』 次世代足場 メリット・デメリット

参照:足場からの墜落防止対策を強化します。~平成27年7月1日から施行~ |厚生労働省

従来の規定は、 ・床材のすき間を3cm以下とする ・床の幅を40cm以上とする

改正でさらに追加された規定は ・建地と床材のすき間を12cm未満とする

※ 鋼管足場用の部材と付属金具の規格(昭和56年労働省告示第103号)で、床付き布わくの 床材の幅は24cm以上とされていることから、はり間方向での建地と床材の両端との隙間 の合計幅が24cm以上であれば、さらに床材を敷き、床材と建地との隙間をふさぐことが 可能であることを踏まえ、可能な限り床材と建地との隙間をふさぐことを目的に、それ以上 追加的に床材を敷くことができなくなるまで床材を敷くようにするための要件を定めた ものです。

この結果、従来の足場だと、このすき間を塞ぐために余分な材料が必要になりました。 しかし、次世代足場ではこの法改正に対応している足場なので、すき間なく床を作ることができます。

“> Iq システム”を例に挙げて説明すると、

通常の横架材600 ㎜、900 ㎜、1200 ㎜サイズ の他に、1107 ㎜サイズの横材がラインアップさ れていて、隙間をより少なくすることが出来ます。ま た、布板と横材の隙間も無くし、つまづきによる転 倒も防ぐ完全フラットな作業床を実現することができます。

部材が分割され保管面積、梱包面積の大幅な削減

次世代足場 メリット・デメリット

従来の枠組足場から比べて、部材が分割されたため材料がかさばらず、 保管やトラック上の梱包に必要な面積が大幅に削減されました。

トラックの運搬が少ないということはコストの削減にもつながる大きい効果があります。

次世代足場のデメリット

許容荷重を確保するのに補強材が必要

デメリットと言えるかどうかというところですが、次世代足場は従来の枠組足場に比べると部材単体の許容荷重は少なくなっています。

しかし、これは専用の補強材を用いて組立することで、許容荷重を増加させることができ、強度計算にもよりますが、支保工やステージとしてももちろん使用することができます。

ただし、補強材を使う分材料や施工の手間が増えてしまうというデメリットがあるため あえてここでデメリットとして挙げてみました。

次世代足場 メリット・デメリット

参照:アルバトロス | 製品情報 | 特長(拡張性) | 株式会社 千歳商会

独自の発想のマルチな部材。くさび緊結式足場の弱点であった梁間方向の剛性を大幅にアップさせ 支柱の座屈強度を上げることができ、揺れや水平力にも強くなります。

◎コンパクトな形状でも支柱の許容支持力12.5kN → 最大23.5kNに大幅アップ!! (※1)

地上よりの最上部が31mを超えた場合、従来は超えた高さ分の足場下層部を単管・クランプで2本組にする面倒で邪魔な補強が必須でした。これが、平成27年7月1日の労働安全衛生規則改正により、支柱が強度を有する場合は組上げられる高さに特に制限がなくなりました。

アルバトロスは1支柱の許容座屈強度が12.5kNあり、基本部材のみで構成される通常スパン部は支柱の補強なしで45m以上の足場設置が可能です。(※2)

ただし、梁枠開口を支持する支柱や階段設置部、荷取りステージ等の取付け部は部分的に支柱の強化が必要になります。アルバトロスは強化方づえの取付けにより簡単にこの補強を行うことが可能です。しかも布板を掛けた状態でも簡単に取付け可能ですので、RC・SRC新築工事等では躯体の進捗に応じて必要な時点からの取付けも可能で経済的にも優れます。

見た目もすっきりし、メッシュシートや壁つなぎを既に取付けた支柱でも簡単に取付けられ、コンパクトな形状で610mm幅の足場でも通行に支障をきたしません。もちろん、足場端部の手すりの取付けにも邪魔にならない多目的の強化部材です。

※2 足場の条件等により若干の差があります。